* 2001年4月より2年間、ベトナムのホーチミン市で障害児へのボランティアとして活動し、2003年4月に帰国した。
* ベトナムの人口は約7971万人で、その6%といわれるベトナムの障害者(約500万人)の3/4は農村に居住している。収入や身寄りのない重度障害者や重度精神障害者、また貧困の状態にある障害者は、医療を無料で受けられる制度があるようだが、交通費等の問題から医療機関まで通えない人も多く、このような制度が十分に機能しているとは思えなかった。また、装具や義足も海外NGOが関与している専門病院を通して無料で提供されていたが、本サービスが必要な人全員に行き届いているかどうかは疑問であった。大人の障害者では、病院退院後でも車椅子をもらえていない状況で、1200床のベッド数をもつベトナム最大のチョーライ病院でもこうしたサービスは行えていなかった。ホーチミン市住民の平均給与が10,000円前後であるため、ベトナム製の鉄製車椅子価格(約13,000円)は高くて購入できない状況であった。また、街中で自転車を改造した3輪の車椅子を見ることが多かった。ベトナムではバイクや自転車が一般的な移動手段で、生活や仕事にこうした3輪車椅子は有用なようで、すさまじいバイクの波の中を3輪車椅子で滑走しベトナム社会に自然に溶け込んでいる姿が印象的だった。
* 障害児の教育に関して、2年間に関わった障害児の9割ほどが教育を受けられていなかった。近くの一般校に通えそうな障害児たちも少なくなかったが、学校側の理解等の問題もあって困難のようであった。また自分の子供(障害児)が学習できる能力があることさえ知らない家族もいた。障害児は家にいて家族から介護をうける存在という考え方であった。義務教育はないが、ドイモイ前は教科書が無償で提供されていたようだが、今は教科書の質の向上にともない価格も上がっていることが、就学をもっと困難にしているようである。
* ホーチミン市教育研究センターの紹介により、市内のタンマウ・ヤーデン知的障害児学校にボランティア作業療法士として2年間活動した。本校はキリスト教系私立校であるため、政府からの支援はない。ベトナム最大のホーチミン市においても十分な小児神経科医がいないためか、診断がついていない生徒がほとんどであった。授業は月〜金の7―10時が原則で、親が送迎して学校にきていた。家庭の都合等により午後には20名ほどの生徒が残っていた。学費は、午後までの生徒は22万ドン(約1,700円)かかる。生徒数140名のうち障害をもつ生徒は90名ほどで、残りは障害をもたないが家族の事情等から一般校に通えない生徒たちであった。キリスト教系の私立学校でもあるためか、障害をもつ生徒には裕福な家庭の子供たちも少なくなかった。また、本校はオランダ・オーストラリア・日本等多くの海外NGOから特殊教育に関する指導を受けたこともあり、ベトナム国内で知的障害児に対する教育内容は国内最高といわれていた。こうしたこともあって、本学で教育を受けさせたいと1日に多いときは3ケース程の入学依頼の相談が来ていた。待機児童も多く年間80名ほどの入学依頼を断らざるをえない状況であった。18才前後の高学年生を対象に、ブリッジ・エーシア・ジャパンが支援している料理教室が毎週2日開かれていた。金銭の概念指導や近所へのお買物そして料理と一連の流れの中で各生徒の能力に応じたすばらしい教育も行われ、学習した後においしい料理が食べられるとあって生徒たちにも一番人気の授業となっていた。
* 市内にある小児整形外科リハビリテーションセンターの障害児デイケアにおいても2年間ボランティア作業療法士として関わった。1980年代にハンディキャップインターナショナルの支援により設立されたセンターには、3〜18才ごろまでのさまざまな障害の子供たちが遠くはメコンデルタから来ていた。無料で入院でき手術や補装具の提供がなされていた。センター内にあるデイケアには市内に住む約50名の生徒が通っており、2学級に分かれての教育やセンター内の理学療法士によるリハビリそして食事サービスなどを受けていた。デイケアの費用は、月44万ドン(約3400円)で朝食の牛乳や昼食そしておやつなどの食費も含まれる。身体・知的・コミュニケーションなどさまざまな障害をもつ生徒たちが交じり合う中でお互いに群れながら成長しあえる環境であったが、子供たち同士による喧嘩やつきとばしによる転倒などのささいな不慮の事故も少なくなくマンパワーの不足を感じた。
* ワールド・ビジョン・インターナショナル(WVI)が3カ年半のプロジェクトとしてホーチミン市8区で実施していた障害児に対するCBRに最終年の1年間参画した。この区は貧しく薬物やアルコール中毒者も多いといわれており、外国人OTである私が区に入る(本プロジェクトに参画する)ことに半年待って許可された。CBRワーカーは95人程で、うち約50人がCBR担当のベトナム人PTから習った簡単な機能訓練を行っていたが、あとのワーカーたちは実際的な仕事をしていない様子であった。対象者の大半は脳性まひ児であった。プロジェクトの中で行われた主な内容は、ベトナム人PTとOTである私による家や舟の中での訪問リハビリ、親を対象としたセミナー、レクレーション活動、一般校で教育を受けられない障害児たちのために空いている幼稚園を改修しミニ学校として各地域のボランティアが教育・指導する子供クラブの運営、さらに8区保健センター内にリハビリテーション室を設立しPT・OTによる療育相談やホームプログラムの指導、車椅子等の提供などであった。2003年3月にプロジェクトは終了したが、CBR開始以前より同区でWVIが環境支援を行っていたため、規模は縮小しながらも現在も活動は継続している。
<当日発表資料>
氈@ベトナムの障害者に関する統計
(2001年8月15-17日ホーチミン市で開催の「障害者のためのリーダーシップセミナー」資料より転記)
1 全国障害者数:約500万人(人口約7,400万人の約6%)
:うち、150万人が政府・地域のサポートを必要とする重度障害者
2 年齢層:16-55歳の障害者が61.27%で最も高い。次いで60歳以上が17.59%、6-12歳が8.4%
3 男女別:男性63.52%・女性36.52%
:0-5歳・6-12歳・13-15歳では、女性の障害者が男性に比して多い
4 障害の種別:身体障害35.46%・視覚障害15.7%・行動の障害13.93%・聴覚障害9.21%・
学習障害9.11%・言語障害7.92%の順に多い
5 障害の原因:疾患による35.75%・先天性34.15%・戦争関連19.07%・事故5.52%・他3.55%・
職業に関連した事故1.98%
6 地域分布別:アーバンエリア12.73%・ローカルエリア87.23%(中部地域・メコン川流域に多い)
ベトナムの障害者に関する各種制度
(2001年8月15-17日ホーチミン市で開催の「障害者のためのリーダーシップセミナー」資料より転記)
1 生活に関すること:収入や身寄りのない重度障害者に対する保障
:在宅生活者 45,000ベトナムドン/毎月
:省立の施設入所者 100,000ベトナムドン/毎月
:省立の施設入所の重度精神障害者 115,000ベトナムドン/毎月
2 保健医療に関すること:収入や身寄りのない重度障害者と精神障害者、また貧困の障害者に対しては無料で提供
3 リハビリテーションに関すること:収入や身寄りのない重度障害者や貧困の15歳以下の障害児には、
無料で義肢装具を提供
4 文化・教育に関すること:障害児は統合教育、養護学校、入所施設内での教育、または家庭での教育
を受ける
5 職業に関すること:全国61省のうち19省の360の企業(うち、27は省立)において、障害者15,406
人が就労
。 ホーチミン市での2年間のボランティア活動を通したベトナムの障害児たち
1 私立タンマウ・ヤーデン知的障害児学校でのボランティア
1)施設概要
背景:1991年キリスト教ヤーデン教区社会活動の一環として設立された私立校
児童数:総数134名(障害児86名・障害をもたないが貧困のため公立校に通学できない児童48名)
年齢層:3歳〜22歳
学級数:10学級(障害児学級7・統合学級3)および同敷地内にある公立校内に特殊学級1
* 86名の障害児のうち21名は統合学級で学ぶ
1学級の児童数:障害児学級は4〜13名・統合学級は15〜20名程度
障害の種別:ダウン症約60%・自閉症約10%・他(知的障害児・てんかん・脳性まひ等)
教員数:20名(校長等管理者3名・教員14名・調理師用務員3名)
両親が支払う学費:原則として、午前のみの児童は毎月約900円、
午前午後の児童は毎月約1700円
:貧困家庭の児童は授業料無料、裕福な家庭の障害児は例外的に毎月12000円
2)教育内容:基本的には午前のみの授業(家族の要望により数十名が午後も在校)
6:30〜7:30 家族による送迎で児童が登校
7:30〜8:00 遊具を用いた自由遊び
8:00〜8:30 障害児学級生徒全員による音楽にあわせた体操やダンスおよびゲームを
用いた全身運動
8:30〜10:00 各学級に分かれて学習
* 各教室では描画・色形の弁別・数かぞえ・物あわせ・教育的教材を用いたプログラムなど
* 教室外では、活動ルームでの身体活動やプール、トイレや着替えなどの身の回りの活動
* 高学年学級(13歳〜22歳の女性のみのクラス)では、朝の校内そうじ・お買い物活動・
料理活動・織物活動・訪問者へのお茶だしなどの接遇活動など日常生活や社会的活動
10:00〜10:30 家族による送迎
3)本校の課題:教育年齢を超えた高学年生(18歳以上)の進路問題
* 知的障害者に対する職業訓練のための施設は皆無で社会参加への機会もないことから
本校での教育にとどまっている。
* 宗教系の私立校であり国地方政府からの補助金などの支援が受けられないため、新し
い教育プログラムを行うための予算確保が困難
4)本校への作業療法士としての関わり
:2001年4〜2002年12月までの1年9ヶ月間、週1〜3回の程度で午前中本校を訪問し活動
:本校の教育プログラムの流れに従いながら、主に自閉症児クラスの児童に対し、授業の空いた瞬
間を利用し1対1の作業療法を実施。作業療法士の視点で捉えた個々の児童の課題などを校長や自
閉症クラス担当教員と情報を共有することを心がけながらボランティア作業療法活動を行った。
:私自身のコミュニケーションの課題(ベトナム語でうまく説明できない)や教育者と医療従事者
の軋轢などにより、スムーズな情報の共有に大変な時間と労力がかかった
2 小児整形外科リハビリテーションセンター・障害児デイケアでのボランティア
1)施設概要
背景:1980年代に欧州NPO「ハンディキャップ・インターナショナル」の支援により設立された
が、現在はベトナム政府労働省管轄の施設となっている。今なお財政面の支援等は本NPOより受け
ているようであり、整形外科手術が必要な脳性まひや骨折などの児童が無料の治療を受けるため
HCM市内外から来院。センター内障害児デイケアは、当センターの副院長が障害児をかかえる家
族たちのレスパイト的な施設が必要との声から開設された政府無認可の施設
デイケア児童数:約50名
年齢層:3歳〜18歳
デイケア内の学級数:2学級(低学年・高学年)
1学級の児童数:低学年10〜13名・高学年は10名弱
*障害の程度が重度や就学年齢に満たない児童は、デイケア内の学級で教育は受
けずホールなどで自由に過ごしている
障害の種別:脳性まひや筋ジストロフィーなどにより歩く・立つ・座ることが困難な児童が大半、
他ダウン症・自閉症・ADHD等の知的障害のある児童
スタッフ数:9名(教員2名・介護6名・用務員1名)
両親が支払うデイケア費用:毎月約3400円
2)デイケア内容:午前から午後夕刻時まで
7:00〜7:30 家族による送迎で児童が登校
7:30〜8:00 朝食(牛乳など)の提供や遊具を用いた自由な遊び
8:00〜10:00 屋外への散歩や教室内で学級ごとに教育
*同施設内にある理学療法室でのリハビリが必要な脳性まひ児などは、
この時間にリハビリを毎日行う
*教育内容は、基本的には指定教科書の低学年教育内容を指導。
*時に、描画・粘土つくり・型はめ・ゲームなど
10:00〜11:00 昼食の準備・昼食・昼食の後片付けを高学年生中心に全員で行う
11:00〜14:00 昼寝の準備・昼ね
14:00〜14:30 おやつ
14:30〜15:00 洗顔・シャワーや着替えなど
15:00〜16:00 全員によるビデオ鑑賞やゲーム等の自由遊びや、教員やスタッフが
1対1で個別に教育
16:00〜16:30 家族による送迎
3)本校の課題
:本デイケアは無認可であり政府からの予算確保も困難なため、教員やスタッフの十分な確保がで
きない。
:少ないスタッフの介護の中では、身体障害児(寝転がっている児童など)と知的障害児(あちこ
ち走り回っている児童など)が混在している状況下で、多動の知的障害児が身体障害児を突き飛
ばしたり踏みつけたりするような事故がデイケア内で日常茶飯事におきてしまっている。
:知的障害者に対する職業訓練のための施設は皆無のため、高学年生などへのデイケア後の社会に
向けた参加の機会がもてていない
4)本デイケアへの作業療法士としての関わり
:2001年7月〜2003年3月までの1年9ヶ月間、毎週水曜日に訪問
:午前はセンター内理学療法室においてボランティア作業療法
* 理学療法を終えた脳性まひ児とその家族に対して、安価で購入できるおもちゃや廃材を
利用した道具などを使った訓練方法やホームプログラムなどを紹介
:午後はデイケアにおいてボランティア作業療法
* 特に自閉症・ADHDに対し、自分たちの体や感覚を使った遊びやおもちゃなどを使っ
た遊びを通してコミュニケーションを促すための作業療法を実践
:活動当初は、ベトナム人理学療法士やデイケアスタッフの冷ややかな視線を浴びながら
作業療法を展開していた。1年も過ぎたころからベトナム人スタッフの関心が芽生え始
めたのか、私が行っている訓練などへの質問が多くなり、その後は「この子は手がうま
く使えない」と対象児を私に紹介してくれるまでに理解が深まっていった。約2年のボ
ランティア終了時には、当センター所長・副所長にJICAのJOCV活動を紹介し、早々に
作業療法士の派遣を申請したいという回答を得た。
3 World Vision International VietnamによるCBRプロジェクトでの活動
1) 本CBRプロジェクトの概要
ベトナム国内におけるCBR活動は、AIFO(Italian Association Friends of Raoul
Follereau),
VINAREHA(Vietnam Rehabilitation Association),Radda Barnen(Save
the Children/RBSweden),
Save the Children Fund(SCF/UK),Handicap International(HI-France)などの国内外NGOによるCBR
プロジェクトが展開されている。
World Vision International Vietnamは、USAIDの助成を受けホーチミン市8区において障害児に対
するCBRプロジェクトを3ヵ年半行ってきた。CBRプロジェクト最終年の2002年4月〜2003年3月までの
1年間、現地採用の作業療法士として参画した。
プロジェクト地域:ホーチミン市8区内にある16Wards中の8Wards
(WVIのプロジェクトを受け入れたWardのみ)
CBR Worker数:約95名(無給・地域の婦人会役員や退職した男性が中心)
:約半分の50名程度が時間の空いたときに担当障害児を訪問し、CBRセミナーでベト
ナム人理学療法士から指導を受けた機能訓練などを行う
主なCBRプロジェクト内容:理学療法士・作業療法士による訪問サービス、CBR Workerや障害児の家
族を対象としたセミナー開催、貧困家庭の母親対象の栄養指導・料理教室、
障害児や家族対象のピクニックやハイキング、栄養不良児に対する栄養補
助食品の提供、各Ward内の教育を受けられない障害児のための教育施設
の建設(チルドレンズクラブ)など
2) 作業療法士として関わった内容
各障害児の家を訪問して行う作業療法サービス
:対象の障害児数 51名
・・・参画した2002年4月時点でのCBR対象の障害児数は310名。うち作業療法士として面
接が必要と判断した障害児数144名。うち実際面接したのは、93名の障害児。最終的に定
期的訪問による作業療法サービスが必要と判断した障害児数は51名
:障害児の年齢 1〜20歳
:障害の種別
脳性まひ57.4%、知的障害26.2%、筋ジストロフィー6.6%、自閉症3.3%、
髄膜炎後遺症3.3%、脳炎後遺症1.6%、結核性1.6%
(うち、てんかんを併せ持つ児童 13.7%)
:8Wardを月1回半日のペースで訪問
:各Ward半日の訪問の中で、Ward人民委員会CBR担当スタッフ、CBR Workerおよび通訳
者とともに2〜4名の障害児宅をバイクタクシーなどを使って訪問。
:家族や本人から生活上の困っている点や今後の希望などを情報収集。生活上での介助方法
(抱き方、日中の姿勢、食事やトイレの介助方法など)に関しては、本人・家族・近所の人々・
CBR Workerに対して絵やパンフレットなどを用いて指導。発達を促す遊びや手の機能回復
などに関しては、廃材利用や安価で購入できるおもちゃや教育的教材などを紹介しそれらを
使ったホームプログラムなどを指導。トイレなどに関しては、市販のクッション購入やトイ
レ付の椅子などを作成し、使いやすさなどを本人・家族・CBR Worker・CBRボランティ
アと検討。教育・職業面への希望に対しては、本人・家族・Ward人民委員会CBR担当スタ
ッフ・CBR Workerと利用できる教育機関などを紹介。
・ ・・私が訪問サービスを担当した障害児のほぼ全員が教育を受けられない状況であった。
WVIと地域スタッフが検討しあう中で、CBRプロジェクト最終年に各Wardの中で利用されて
いない施設(幼稚園など)を地域スタッフが確保し、障害児が無料で教育をうけられる施設
(チルドレンズクラブ)を設立するため、WVIは机や教材などの備品・消耗品をサポートし設立。
8区保健センター内リハビリテーション室での障害児に対する作業療法サービス
:2002年の8月に設立されたため、作業療法士としての関わりは翌月の2002年9月〜2003年3
月までの7ヶ月間
:対象の障害児数 延べ20名
:障害児の年齢 1〜14歳(主に1〜3,4歳の乳幼児)
:障害児の種別 大半が脳性まひ
:週2回(半日)
・・・ベトナム人理学療法士は週1回(半日)・各WardのCBR Workerは月〜金(半日)まで
2名担当制として配置>
:基本的には、家族が本センターを自由に来室(理学療法士や作業療法士によるサービスが受けら
れる日のみ来室する家族もいれば、毎日来室し療法士から教わった訓練内容を行う自分たちで行
う家族や1回のサービスで来なくなる家族もあり)。毎回半日の作業療法サービスでは、来室し
た2〜5名の対象児にサービス提供。家族から生活上の困っている点や今後の希望などを情報収
集。家族に対し生活上での介助方法(抱き方、日中の姿勢、食事やトイレの介助方法など)や発
達を促す訓練方法を、本室内のリハビリテーション器具やおもちゃなどを用い紹介。また、廃材
利用や安価で購入できるおもちゃや教育的教材などを紹介し、それらを使ったホームプログラム
なども教授。日中の姿勢などに関しては、市販のクッションや姿勢保持のための椅子を提供。
3)本CBRプログラムにおける作業療法士としての関わりの限界
CBRプロジェクト終了(2003年3月末)後のSustainabilityを考え、各Wardで活動してい
るCBR Workerに対し作業療法サービス内容を指導していくこともWVIから課せられた役割であ
った。しかし、おもちゃなどの遊びを使って発達を促すという手段を用いる作業療法への理解が
乏しいベトナムにおいては、30年前から市民権を得ている理学療法に比して作業療法への関心
が薄く、短期間の中でCBR Workerに対し作業療法という考え方を通したおもちゃの使い方や
訓練方法などをうまく伝えることができなかった。
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