四川大地震報告

アジア。ディスアビリティ・インスティテート
中西由起子

 中国障害者連合会は政府機関にまして強力な全国をカバーするNGOとして、そのホームページ(http://temp07.cdpj.cn/wcdz/index.htm)で刻々障害分野の地震の被害状況や救援活動について報告しています。被災障害者の支援を行ってきた(特活)ゆめ風基金(http://homepage3.nifty.com/yumekaze/)による抄訳は、以下のとおりです。


     5月24日午後、中国障害者聯合王党書記が四川省政協会宴副主席に「地震被災者のリハビリと看護手引き」の本を送った。「地震被災者のリハビリと看護手引き」という本は中国障害者聯合会リハビリ部と中国リハビリセンターが共同でつくった本で、地震後の被災者の看護に役立つ。この本を10000冊印刷し、被災地に配った。(5.25)


     5月24日午後、中国障害者聯合会湯小泉理事長が甘粛省障害者聯合会朱雪明理事長と7人で甘粛省成県の被災障害者を見舞った。

聯合会の後、湯理事長は隆源工貿有限会社の被災障害者を視察し、見舞金を渡した。隆源工貿有限会社は福祉企業で、21人の障害者従業員がいる。今回の地震で4家族の家が全壊し、会社が資金を出して、建て替えを援助した。湯理事長は被災障害者に健常者に負けないように頑張りなさいと励ました。

また、湯理事長は武都区馬街鎮の避難障害者を見舞い、救援薬品や補助器具を送った。さらに、隆南市の盲唖学校を視察した。(5.24)


     5月23日朝、中国障害者聯合会地震救済調査隊が4班に分かれ、成都、広元、綿陽、徳陽等被災地に行き、調査を行った。(5.24)


     5月22日午後、中国障害者聯合会が新華社や人民日報等29者のメディアに向けて、重大な救済政策を発表した。

中国障害者聯合会と李嘉誠基金会が合同で、今回の地震で障害を負った全員に無料で義肢や車いすを提供する。李さんはこの寄付によって、上下肢を失った障害者が生きる希望を取り戻せるようにと言った。


障害者の被災状況

 5月21日綿陽市の報告によると、綿陽市全市で障害者死亡人数は1679人、失踪933人、受傷8779人、福祉関係者死亡1人、失踪2人、受傷13人。障害者の住宅の倒壊は41076戸、2417軒。危険家屋は21417戸、9752軒。被害を受けた家屋は39046戸。市の障害者聯合のオフィスが被害を受け、通信システムはひどく壊れた。市の2つの障害者リハビリセーターは危険建物になり、訓練棟は使えない。北川県障害者連合のオフィスは倒壊、損失は13147万元。現在、綿陽被災地では、テント500セット、布団2000枚、杖800本、車いす1000台、補助機500台と食品10000件が必要。

 5月22日広元市障害者聯合によると、全市7県全部被災し、22万人の障害者のうち、16万人が被災。特に青川県の18000人の障害者は全員被災、被災率は92%。青川、朝天、剣閣障害者聯合は倒壊か使用不可になっている。聾唖者の言語訓練セーターや脳性まひの訓練セーターもひどく壊れた。当面、米や油などの食料品とコンロ、衣類、テントが必要。(5.22)